総評
- 易問高得点型の人向け
- 共通テストが難しいために点数が相対的にふるわなかった人がプチ逆転?
易しい問題で得点できる人に相性が良く、共通テストが難しすぎてビハインドが出来た人がプチ逆転を狙っていけるでしょう。
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入試の基本情報と面接
- 二次比率57%
- 面接はほぼ満点
- 公民1科目受験OK
- 二次比率は高いものの二次が易しいのでセンター強者が勝つ試験から、共通テストが難しいので共通テストがダメでも二次でプチ逆転できる試験へ
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 面接 | 合計 | |
共通 | 100 | 50 | 100 | 100 | 100 | – | 450 |
二次 | – | – | 150 | 150 | 150 | 150 | 600 |
二次比率は57%で、二次型と言えます。
面接はほぼ満点。社会で、公民1科目受験、すなわち倫理だけ、政経だけ、現社だけ、といった受験が可能です。
あとで詳細を述べますが、二次試験は共通テストより易しい問題になる可能性が高いので、これまでは「二次比率は高いものの、結局易しい問題の得点率が良い人、すなわちセンターが得意な人が通っていく試験」でしたが、これからは「共通テストは難しいので得点率は相対的に振るわなかったが、易しい問題の得点率が良いので二次でプチ逆転を狙いにいける」、そんなポジションになるのかなあと個人的には考えています。ちなみにかつては二次試験で数学のみというマジキチ試験だったことを補足しておきますw
数学の分析
<目標得点ライン>
満点150/H140/M120/L100
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 全体的に易しいor標準
- ボリューム多いが時間が厳しい訳でもない
- 高得点勝負なので数強でも大逆転は厳しい
<試験問題の概要>
全体的に易しい問題または標準的なレベルです。医学部受験生なら難しすぎる問題はないでしょう。数学が得意な受験生では、9割越えも狙っていけるはずです。苦手でも、6割、7割くらいは食らいつきたいところ。
<ボリューム・時間配分・特徴など>
ボリュームはあるものの、易しい問題が多いため時間がそこまでキツイということはありません。センターで時間を余らせるレベルにまで育っていればどうにかなります。
全体的に易しいため、数学が得意でも大逆転は難しいでしょう。また、計算はきちんと行う必要がありますが、医学部入試にありがちな、極端にややこしい数値の計算問題はありません。
英語の分析<90分・4問>
<目標得点ライン>
満点150/H125/M110/L95
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 大問4つオール長文
- 作文が小問で1つ
- 90分しか時間が無い為、時間の余裕はない
- 語彙の勉強丁寧に
<試験問題の概要>
大問が4問あり、全て長文読解ですが、1問だけ小問として自由英作文など英作文の問題が入ります。
<ボリューム・時間配分・特徴など>
全体的には易しいのですが、いかんせん長文の大問が4つあり、作文も混じってきて制限時間は90分ですから、時間はけっこうギリギリになるかもしれません。また、語彙の意味を正確に知らないと失点するような問題も多いため、丁寧に語彙の勉強を続けてください。作文や記述の採点がブラックボックスではありますが、7割半ばあたりが合格者平均になってるのではないでしょうか。
化学の分析<75分>
<目標得点ライン>
満点75/H70/M60/L50
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 理科2科目で150分
- 有機+高分子確定
- 高分子は天然高分子多め
<試験問題の概要・頻出分野>
理科2科目で150分なので、化学には75分程度の時間は割けます。平易な問題で、有機と高分子で半分の配点があります。高分子はほぼ天然高分子で、ややマニアックな知識も問われることがあるので、少なくとも共通テスト終了後は高分子に偏らせた対策が必須でしょう。天然高分子だけ、普段使っていないやや難しめの問題集で量をこなすと良いと思います。
<難易度について>
理論の計算問題も平易な問題が多く、合格に必要な8割の得点はそう難しくはないでしょう。マニアックな知識問題があるため、満点こそ難しいものの、優秀な受験生なら95%くらいの得点はあるかもしれません。
物理の対策<75分>
<目標得点ライン>
満点75/H70/M62/L56
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 理科2科目で150分
- 全体的に簡単。満点狙っていこう。
- ケアレスミス注意
<試験問題の概要>
理科2科目で150分なので、物理には75分が割けます。学力が合格水準にあれば、時間が足りないことはないはずです。問題は平易で重要問題集のレベルを超えず、医学部医学科志望であれば満点も狙っていきたいところです。
<高得点勝負のため、ケアレスミスに注意>
解答方法は答えだけを書く形式で、高得点勝負になり、大きく点差をつけることは出来ません。そのためケアレスミスが命取りになります。問題文がやや長いので、読み飛ばし等がないように冷静に文章を読んで、丁寧に解くようにしてください。試験時間が余れば、丁寧に見直しをしましょう。
<信州大物理の対策>
数年前まで試験科目が数学オンリーだったこともあり、過去問の数は多くありませんが、重要問題集などの、標準的なレベルの問題集をたくさんこなして、実力をつけていってください。
生物の対策<75分>
<目標得点ライン>
満点75/H67/M60/L55
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 理科2科目で150分
- 植物・生態もあり。
- 100字overの記述多数
- 遺伝ほぼ無し
<試験問題の概要・頻出分野>
理科2科目で150分なので、生物には75分程度の時間を割けます。植物や生態を含めた幅広い分野から出題されるものの、全体的に平易な問題です。合格点の8割をとるのにそう苦労はしませんが、9割以上を狙うのは簡単ではありません。なお遺伝の出題は今のところ殆どありません。
<試験問題の特徴>
100字を超える記述がガンガン出ているのは特徴的です。全体の半分くらいは、知識を問う論述問題になります。ポイントが掴みづらい論述問題も含まれており、完答しているかどうかは結構運次第なところはあります。とはいえ何かしら書いておけば加点ポイントになっている可能性が高く、低い点数にもなりにくい傾向にあるでしょう。考察問題は殆どなく、1割あるかないか、といったところです。
<信州大生物の対策>
標準的な受験対策問題集に加え、あまりに多い論述対策として、「生物 記述・論述問題の完全対策」を秋ごろからプラスアルファするのが良い対策のように思います。「標準問題精講」「思考力問題精講」などといった考察系問題集は信州大学を受験するにあたっては不要でしょう。
共通テスト対策のために、センター試験の過去問を解くと思いますから、その演習を通して考察力をつけてください。
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