総評
- 英数二科目型。英語で易問。数学で少し差がつく。
- 面接段階評価のため事実上の二次比率26.6%
- 面接リスクは大きめなので現役生の逃げ切り戦略◎
面接で最高評価が取れるかどうかに大きなリスクがありますが、そこを乗り越えてしまえば、軽い二次対策だけで、共通テストのリードを守り切れる大学と言ってよいでしょう。
動画でご覧になりたい方はこちら
入試の基本情報と面接
- 二次比率42%(二次英数二科目のみ)
- 面接は約10~15分間、概ね一般的な内容の質問
- 筆記で高得点も面接で0点で不合格となり新聞に取り上げられる事態に
- 現在A~Cの3段階評価。A以外は厳しい
- 男女/出身地による差別はない、年齢のみグレーか
- 公民は1科目受験不可「倫理・政治経済」のみ使用可能
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 面接 | 合計 | |
共通 | 100 | 50 | 100 | 200 | 100 | – | 550 |
二次 | – | – | 100 | ‐ | 100 | 200 | 400 |
二次比率は42%で、共通テスト型といえます。
面接は入試データから察するに、男女差別や出身地差別などは恐らくありませんが、年齢に関してはグレーです。理科なしの高齢受験生に寛容な大学としては島根大学などの選択肢もありますので、再受験生も敢えて秋田大で博打を打つ理由もないでしょう。多浪生はそもそも理科でアドバンテージを取れる大学へ出願すべきかと思います。公民は1科目受験不可で、すなわち、「倫理・政経」2科目まとまった科目オンリーです。
数学の分析
<目標得点ライン>
満点100/H80/M65/L60
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 大問4問、試験時間90分
- 難易度は標準~やや難
- 1問は他学部との共通問題、3問は医学部専用問題
- 標準問題にひねりを加えた問題、作業量や場合分け多く骨のある問題、ボリューム多め。
- 難問を見極めて飛ばしながら解答
- 分野に若干の偏り。確立と数Ⅲ微積が頻出時点で整数。だたし偏った勉強はリスク
- 対策:標準問題、典型問題のインプット最優先、アウトプットは地方国公立~下位旧帝大、整数問題に特化した対策も
<試験問題の概要>
大問4問構成で、制限時間は90分の試験です。全体的な難易度は標準~やや難レベルです。大問4問のうち、1問は他学部と共通で、残る3問は医学部専用問題です。
標準問題にひねりを加えた問題が多く、大問の後半部分は作業量や場合分けの数が多く、骨のある問題になっています。思考力が必要な問題も散見され、令和2年度ではこれまでの試験よりは大幅な難化となりました。制限時間が90分であるため、ボリュームは多めとなります。難問を上手に見極めて飛ばしながら回答していくことでどうにかなる、といったところでしょう。とはいえ、いかにも典型、という問題はあまりなく、方針を立てるまでに時間がかかるとそれでも間に合わなくなることもあり、なかなか厳しい試験といえます。
<頻出分野>
出題分野には若干の偏りがあり、確率と数3微積が頻出、次点で整数がよく出題されています。とはいえ、変則的に複素数平面が2題出題されたような年度もあるので、あまり分野を偏らせた勉強もリスクがあるといえるでしょう。
<秋田大数学の対策インプット編>
標準問題・典型問題の解法のインプットが最優先です。青チャート、フォーカスゴールド、一対一対応の演習など自分の状況にあった問題集を選択してまずは数3まで走り切りましょう。受験者層のレベルを考えれば、難しい問題ではそこまで差はついていないはずです。まずは標準問題を固めましょう。
<秋田大数学の対策アウトプット編>
地方国公立大レベル、余裕があれば下位旧帝大まで固めても構いません。問題集で言うなら、「理系数学入試の核心(標準編)」は地方国公立大レベル、「やさしい理系数学」などは下位旧帝大レベルまでカバーしています。また、整数問題だけは特化した対策をしてもいいかもしれません。
英語の分析
<目標得点ライン>
満点100/H90/M85/L80
(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン)
- 試験時間60分、大問3問(長文2問、自由英作文1問)
- 長文は語彙も内容もやや易しめ、設問はほとんど選択問題で大変易しい問題
- 自由英作文は80~100words級、これがいかに速く処理できるかがカギ、20分程度で処理できると理想的
- 60分しかないが、自由英作文が高速で処理できれば、時間が足りなくなることはない
<試験問題の概要>
60分の試験で、大問は3問です。長文が2問、自由英作文が1問の構成です。長文については、語彙も内容もやや易しめです。
設問はほとんどが選択肢問題で、これもまた大変易しい問題ですのでとりこぼしがないようにしましょう。大問3は自由英作文で、80-100ワード級のものを要求されています。これがいかに早く処理できるかで、得点が変わってくるでしょう。20分程度で自由英作文の処理が出来ると、理想といえます。
秋田の地域医療の概況
- 人口当たりの医師数は全国平均を少し下回る
- 地域偏在は非常に激しい。秋田市とその周辺に医師が一極集中。大館・鹿角、北秋田、大仙・仙北、湯沢・雄勝島は極めて医師不足
- 農業における重要度が国内でも有数の秋田県、JA秋田厚生連の運営する病院の存在感強い
- 診療科偏在の問題。心臓血管外科、皮膚科、放射線科、救急科などが不足傾向
秋田県における人口当たりの医師数は全国平均を少し下回る程度です。しかしながら地域偏在は非常に激しく、秋田市とその周辺に医師が一極集中しています。大館(おおだて)・鹿角(かづの)、北秋田、大仙・仙北(せんぼく)、湯沢(ゆざわ)・雄勝(おがち)などの地域では極めて医師不足であり、医療崩壊に陥る危険性があります。また、農業の観点からは重要な都道府県であることから、JA秋田厚生連の運営する病院の存在感が強いようです。診療科偏在の問題もあり、心臓血管外科、皮膚科、放射線科、救急科などが不足傾向にあります。
コメント