PCR法のプライマー選択の問題ー頻出問題解説シリーズ(分子生物)

空欄入りpdfはこちら

空欄入りpdfのダウンロードはこちらをクリック

PCR

 ゲノムDNAから目的遺伝子を単離し、増幅するための方法として①PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)が知られている。PCR法は多段階のステップからなる。

Ⅰ 反応溶液を約②95℃まで加熱させて、③DNA二本鎖を解離させ、一本鎖にする。

Ⅱ ④50~60℃まで冷やしていくと、⑤プライマー(DNA)が一本鎖DNAと結合する。

Ⅲ 約72℃まで温度を上げると、プライマーの部分を起点にして⑥耐熱性DNAポリメラーゼがDNAの合成を開始する。

Ⅳ これらのステップを繰り返すことで、目的遺伝子の配列が単離・増幅できる。

PCR法のプライマー選択

 DNAポリメラーゼは、完全な一本鎖DNAからDNAを伸長させることが出来ず、局所的に①二本鎖となったところからDNAの合成を始める。それゆえ、DNAポリメラーゼを用いたDNA合成には②プライマーが必要である。生体内で用いられるプライマーは③RNAであるが、③RNAは化学的に不安定であるので、PCR法では④DNAがプライマーとして用いられる。PCR法で用いるプライマーは通常化学合成にて作製する。

PCR法では、通常2つのプライマーを用い、増幅したい領域を挟むように設計する。DNAポリメラーゼは⑤5’末端→3’末端の方向へしかDNAを伸長できないことを注意してプライマー配列を設定する。

(例題)
5’-ATGGTAGCCATGTCTGATTTAAACGTATGGCTGT-3’
3’-TACCATCGGTACAGACTAAATTTGCATACCGACA-5’

という二本鎖DNAの配列を増幅するため、8塩基のプライマーを設計したい。どのような配列のプライマーを設計すればいいか?

オンライン個別指導(生物)のご案内

オンライン個別指導(生物)

コメント

タイトルとURLをコピーしました