九州大学(医学部医学科) 普通の勉強を、普通に続ける。オーソドックス型旧帝。

入試の基本情報と面接

 二次比率は61%です。配点はやや理系科目重視な配点です。面接点は0点で、約10分の面接で概ね一般的なことが聞かれるようです。これまで面接を実施していなかった大学のためか、積極的に面接で差をつけようとするスタンスではないと考えられます。また、かつて理科3科目を指定していた大学ですが、現在では2科目受験になりました。物理・化学選択のみ可で、生物は選択できません。公民は1科目受験不可で、すなわち、「倫理・政経」2科目まとまった科目オンリーです。また、九州大には大学別模試、すなわち九大実践模試と九大オープン模試があります。九大実践模試は通常通り実施されますが、2020年度の九大オープン模試については外部受験は中止になり、河合塾生と高校からの申し込みに限定される見込みとなっております。注意してください。英数のみにはなりますが、九大オープンの過去問が市販されています。URLを概要欄に張っているので、必要な方はご購入ください。

  国語 社会 数学 理科 英語 面接 合計
共通 100 50 100 100 100 450
二次 250 250 200 700

数学の分析<150分・5問> 

満点250/H220/M185/L170

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 全体的な難易度は標準~やや難レベルです。例年、大問1だけは小問なしで出題されており、その他の大問は2~3の誘導小問から構成されています。斬新な設定の問題は少ないものの、無理のないレベルで受験生の思考力・論証力を問う良問が多い印象です。思考力、計算力、論証力のいずれにおいてもやや高いレベルが要求されており、総合的な数学力が試される試験と言えるでしょう。小問数は少ないものの、1問あたりの作業量や計算量は多めであるため、ボリュームは適性からやや多めです。とはいえ、工夫次第で計算量が少なくなることもよくあるため、あまりがむしゃらに計算をせずに、何か工夫できないかその都度考えてみましょう。出題分野については、確率と数3微積が頻出、次点で複素数平面などもよく出題されています。その他の分野についてはまんべんなく出題されており、複数の分野にわたる融合問題の出題も散見されます。九州大数学の対策としては、標準問題をベースにした問題が多いため、青チャート、フォーカスゴールド、一対一対応の演習などの標準問題集などを用いた標準問題の解法のインプットが最優先でしょう。問題ごとにその都度工夫が必要になることが多いため、アウトプット演習についても比較的早い段階で取り組み、やさしい理系数学や標準問題精講などの下位旧帝大レベルの問題集や、余裕があればハイレベル理系数学など上位旧帝大レベルの問題集にも取り組んでみましょう。

英語の分析<120分・5問> 

満点200/H175/M160/L150

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 長文が3問、自由英作文が1問、和文英訳が1問の構成です。長文については、語彙は標準レベル、内容は標準からやや難です。ジャンルは理系ジャンルがやや多めですが、文系ジャンルや小説なども出題例があります。大問1~3については至って通常の長文問題が並び、設問については内容説明問題、和訳問題など記述問題がメインですが、同義語を選ぶ問題や内容一致問題など選択式の問題もあります。記述の設問についても、概ね該当箇所の和訳で解決するレベルの易しめのものがメインです。大問4は自由英作文で、少し形式がブレた年もありますが、概ね自分の意見を100ワード程度で述べるオーソドックスな出題になっています。大問5は和文英訳で、例文暗記だけでは厳しいレベルですが、かといって京大や阪大のようなコテコテのこなれた日本語が出てくるわけでもなく、標準的な難易度です。竹岡広信の英作文が面白いほどかける本、など、オーソドックスな英作文対策本でトレーニングできればある程度は戦えるんじゃないでしょうか。制限時間は120分もありますが、設問の分量も多いので、英語が苦手だと最後まで終わらないかもしれません。色々なタイプの問題が出題されているため、バランスの良い学習を心がけてください。

化学の分析<75分・5問> 

満点125/H105/M90/L80

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 大問5問構成で、理論が2問、無機が1問、有機が1問、高分子が1問の構成になっています。無機の大問には理論の設問が紛れ込んでいることが多いですが、高分子の大問はまるまる1題高分子の出題になっていることが多いようです。難易度は標準からやや難ですが、やや難の問題は片手で数える程度で、原則としては標準問題の完成度で点差がつくでしょう。やや難の問題を飛ばしていけば時間も少し余るとは思いますが、やや難の問題を落としても合格点には十分到達するので、残った時間は標準的な問題の見直しにあてるほうが賢明でしょう。九州大化学の対策としては、重要問題集などのオーソドックスな標準問題集を、何度も丁寧に周回して完成度を高めていくような方向性で勉強を進めていきましょう。特別な対策は必要ありません。

物理の対策<75分・3問> 

満点125/H100/M90/L80

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 理科2科目で150分なので、物理には75分の時間は割けます。大問3問構成で、1問は力学、1問は電磁気、もう1問は熱か波動、の構成になっています。原子分野についてはあまり出題がありません。難易度は標準~やや難レベルで、時間は75分ありますが、スムーズに解ければ最後まで完答可能、といったボリュームです。化学との兼ね合いを考えて、時間配分を微調整してもいいかもしれません。力学の大問では単振動が頻出、電磁気の大問については年度によって難易度に多少のばらつきがあります。波動の大問は色々なバリエーションの問題がありますが、その一方で熱力学の大問についてはオーソドックスな典型問題が出題されることが多いようです。設定が一見複雑そうに見える大問もありますが、概ね見掛け倒しで、誘導にうまく乗って解いていけば問題ないでしょう。九州大物理の対策としては、重要問題集や名門の森など、標準レベルの問題集を丁寧にこなすことは勿論、その後、複雑な問題でも誘導にきちんと乗って解答するトレーニングが必要になってきます。もちろん九州大の過去問も有用ですが、名古屋大なども似たような傾向なので、直近の過去問が尽きたら取り組んでみましょう。

地域医療の概況

 福岡県には九州大学のほかに、福岡大学や久留米大学など私立大学の医学部も存在します、ゆえに、福岡県の人口当たりの医師数は全国平均と比べるとやや多めになっています。地域偏在の問題もあまりなく、福岡以外に、久留米、飯塚、北九州などに医療拠点が分散しており、医療過疎であるその他の地域からのアクセスも良いため、安定した地域医療体制が築かれているといってよいでしょう。診療科偏在の問題もないといってよく、殆どの科で概ね充足していますが、相対的に耳鼻科や救急科では不足傾向かもしれません。

総評

 九州大学の入試は、どの科目もオーソドックスな問題が大半であり、標準問題の完成度で合否が決まる大学と言ってよいでしょう。コツコツ、ふつうの勉強を続けていればいずれ合格点に到達する、良い入試問題のように思います。

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