旭川医科大学(医学部医学科) 二次試験の問題の分析

入試の基本情報と面接

 二次比率は39%で、共通テスト型といえます。配点はオーソドックスな配点で、共通テストで国語100、社会で50、数学で100、理科2科目で200、英語で100、二次試験で数学150、英語150、面接50となっています。面接はこれまでグループディスカッションと個人面接でしたが、令和3年度からは個人面接オンリーに変更され、配点も3分の1に圧縮されました。また二次の英数の配点は1.5倍に増加し、全体的に学力重視の試験に変更されています。二次2科目型の大学で、英語で差が付きやすい大学は旭川医大以外には少なく、面接点の圧縮により不確定要素が少なくなったことで、魅力的に感じる受験生は多くなったんじゃないでしょうか。また公民は1科目受験不可で、「倫理・政経」まとまった科目オンリーです。

  国語 社会 数学 理科 英語 面接 合計
共通 100 50 100 200 100 550
二次 150 150 50 350

数学の分析<120分・4問> 

満点150/H120/M90/L80

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 全体的な難易度は標準~やや難レベルです。論証力・計算力を要する問題が多めになっています。おおむね、3~4問の誘導小問からなります。典型問題であっても計算量や作業量が多く、120分の制限時間に対してボリュームはやや多めです。計算だけで済めばよいですが、そこから更に高度な論証を要求する問題もあります。出題分野にはやや偏りがあり、数列の極限が頻出で、次点で数3微積や確率、複素数なども頻出で、他の分野は満遍なく出題されています。旭川医大の数学の対策としては、標準問題の出題が多いため標準レベルの問題の解法インプットは必須です。またアウトプット演習は、問題の難易度の幅が広いため、地方国公立大レベルから上位旧帝大レベルまで様々なレベル帯のものが有効ではありますが、いずれのレベル帯のものをやるにしても、計算力や論証力の養成が重要ですので、演習の際には煩雑な計算であっても最後まであきらめず計算を遂行する習慣や、筋道だった記述解答を書く習慣を身に着けてください。また試験本番では難問は後回しにし、計算だけが煩雑だが易しめの問題をきちんと完答することが重要と言えます。

英語の分析<90分・3問> 

満点150/H105/M90/L75

(H:極めてその科目が得意な人のライン M:合格者平均予想ライン L:合格者最低点予想ライン) 

 長文が2問、自由英作文が1問の構成です。長文については、語彙は標準レベル、内容も標準レベルです。大問1の設問は日本語の内容説明メインで、いずれの設問もやや要約的な要素を含み、きちんと英文を理解してそれぞれの設問に回答する必要があります。大問2は英文で解答する問題と正誤判定問題からなりますが、英文解答の問題は殆どが元の英文の抜き出しの改変で対応出来るレベルの難易度ですが、細かい文法ミスで減点を食らわないように気をつけましょう。正誤判定問題はそれほど難しくないので、得点源にしていきましょう。自由英作文はワード数指定こそありませんが、おおむね150ワード程度書けば解答用紙が埋まるとのことで、ボリュームはそれなりにあるイメージを持っておいてください。書きにくいテーマと言うわけではありません。

地域医療の概況

 最後に北海道の地域医療について情報提供をしようと思います。とはいえ、地域医療の現状については札幌医大の動画で説明しておりますので、今回は別の切り口から北海道の地域医療を見ていこうと思います。北海道はとても広大な土地を持つ一方で、医師の地域偏在は非常に激しく、特に道東の釧路や根室における医師不足の状況が非常に深刻です。このような北海道の地域医療における特殊な事情を背景に、旭川医大では遠隔医療システムの研究開発が盛んにおこなわれています。眼科、放射線科、病理診断科、神経内科、などで積極的な遠隔診断が試みられています。特に眼科での遠隔医療が進められており、遠隔診断のみならず、遠隔での手術の補助なども行われています。例えば、手術画像をインターネット経由で指導医に転送することで、経験の浅い若手医師が遠隔で指導医の指導を受けながら手術を行う、といったようなことが実際にされているようです。

総評

 旭川医科大学の入試は、面接点の大幅圧縮により学力重視の試験に大きく変化したということ、英数2科目型の入試の中では珍しく英語で差が付きやすい試験であるということ、が特筆すべきポイントになるでしょう。

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