相利共生ー頻出問題解説シリーズ(生態)

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さまざまな共生

 異種の生物同士が共存して暮らすことを①共生と呼ぶ。お互いにメリットがあって共生しているものを②相利共生と呼ぶ。一方は利益を得るが、他方は利益も不利益もないのが③片利共生であり、一方は利益を得るが、他方には不利益しかないのが④寄生である。寄生をするほうは寄生者と呼ぶが、寄生される方は⑤宿主と呼ぶ。

★相利共生、片利共生、寄生の例についてあげてみよう

相利共生…⑥マメ科植物は⑦根粒菌に糖や脂質などの⑧光合成産物を渡し、⑦根粒菌は⑥マメ科植物に⑨窒素化合物をわたす。⑩アブラムシの分泌物がアリのエサになるため、アリとアブラムシは相利共生の関係にある。また、地衣類は⑪菌類と⑫藻類の相利共生である。

片利共生…⑬コバンザメは大型のサメに付着して外敵から身を守る。サメ側としては何の利益もないが、害もないので片利共生である。⑭カクレウオはフジナマコの中に隠れて外敵から身を守り、片利共生である。

寄生…カイチュウは、ヒトなどの腸で栄養を得るが、ヒトにとっては害しかないので、寄生虫の一種とされる。

根粒菌はマメ科植物から糖や脂質などの光合成産物を受け取り、マメ科植物は根粒菌から窒素化合物を受け取る。

菌根菌を加えたリン酸が不足した土を用意し、植物A(野生型)と各リン酸輸送蛋白質の遺伝子が欠失した植物Aの6種の変異体を植えると、そのうちPT3遺伝子の変異体についてのみ、生育が他より抑制されているという結果を得る。

7.5g/m^2の条件下では、根粒菌がクローバーに窒素化合物を供給する影響で、クローバーの成長は早いがライグラスの成長は抑制されている。ゆえにクローバーが優占種となる。

一方、22.5g/m^2の条件下では窒素肥料が十分に存在し、ライグラスがクローバーの上部に葉をつけ、光をめぐる競争に打ち勝つので、ライグラスが優占種となる。

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